FXを始めたころは自分に合った手法を見つけるために「どのインジケータでトレードをするか」ということに目が行きがちですよね。
確かにトレンドを把握したり、売買判断を行うためにインジケータは大いに役立ちますが、チャート分析の基本は値動きそのものを分析することにあると言われています。
そういうわけで、今回はローソク足の形や並び方から値動きを予測する「プライスアクション」について解説していきたいと思います。

アナリストとしても人気の陳満咲杜氏の著書「勝率7割超!FXチャートの読み方」からプライスアクションを使った具体的なトレード手法を紹介するで!
この記事を読んでわかること
7種類の基本的なプライスアクション
底値圏、天井圏を狙ったプライスアクションの手法
プライスアクショントレードに適したFX会社
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【プライスアクションの前に】ローソク足の仕組みをおさらい
プライスアクションを使ってトレードをするにはプライスアクションのパターンを覚える必要がありますが、その前にローソク足の基本的な仕組みをおさらいしておきましょう。
ローソク足は「始値」「終値」「高値」「安値」の4つの要素で成り立っています。
価格はローソク足の「始値」からスタートし、「高値」「安値」を経由して「終値」に到達します。なので4つの要素をもとにローソク足を見れば、その時間の値動きがおおよそわかるというわけですね。
また、「始値」と「終値」の差のことを「実体」、その外側の値動きを「ヒゲ」と呼びます。トレードをする上で実体やヒゲに注目するのがけっこう大事なのですが、その辺については後ほど詳しく解説しますね!
まずはここから!基本的なプライスアクション7つ
プライスアクションにはさまざまな種類がありますが、ここではトレードを始める上で役立つ基本的なプライスアクションを7つ解説します。
ピンバー
ピンバーとは上ヒゲや下ヒゲが長く実体部分が短いローソク足のこと。上下に大きく値動きしたものの売りと買いの強さが等しくなり、始値に近い価格で終値が推移したことを意味しています。
トレンド相場の天井圏や大底圏にピンバーが出現するとトレンド転換のシグナルになるケースも多く、次の値動きに対する注意喚起のサインとなるのが特徴です。

ちなみに、ピンバーという言葉の由来は童話で有名なピノキオらしいね!長いひげの形がピノキオの鼻のような形に似ていることからPinocchio Bar(ピノキオバー)、略してPinBar(ピンバー)と呼ばれるようになったんやって!
インサイド・アウトサイド
インサイド
インサイドは当日のローソク足の上ヒゲから下ヒゲまでの値幅の内側にローソク足が収まっている状態のことで、インサイド出現後のチャートは膠着(こうちゃく)状態を示します。
上の画像だと前日のローソク足では買いが強く価格が大きく上昇したものの、当日のローソク足で売りが強くなり価格が下落し、買いと売りの勢力が均衡している状態ということです。
インサイド発生後のローソク足が母線高値(前日のローソク足の高値)をブレイクして上昇すれば買いシグナル、母線安値(前日のローソク足の高値)をブレイクすれば売りシグナルとなります。
アウトサイド
アウトサイドは当日のローソク足が前日のローソク足すべてを包み込む形のこと。
前日の値動きと正反対の方向に大きな値動きが生まれたことを示し、当日の値動きの方向に価格が推移する傾向にあります。具体的には、小陰線のあとに大陽線が出現したアウトサイドなら上昇の勢いが強い、小陽線のあとに大陰線が出現したら下降の勢いが強いということです。
アウトサイドとインサイドは交互に出現して持ち合い相場になることもあり、その場合は翌日のローソク足が母線高値(当日のローソク足の高値)を超えれば上昇の勢いが強い、母線安値(当日のローソク足の安値)を下回れば下落の勢いが強いと判断します。
ランウェイアップ・ランウェイダウン
ランウェイアップ
ランウェイアップ成立の条件
- 1陽線であること
- 2当日の高値が過去n日間のローソク足の高値より高い位置にあること
- 3当日の安値がその後、n日間のローソク足の高値より低い位置にあること
ランウェイアップはこれまでの価格水準を脱して新たな水準に移行する値動きのことで、上の条件を満たせばランウェイアップ成立となります。
ランウェイアップ成立の条件にn日間といった書き方をしているのは、ランウェイアップ成立の有無を判断するためのローソク足の本数がトレーダーによって異なるからです。基準日数としては前後5日分のローソク足を見てランウェイアップ成立の判断をするのが一般的と言われています。
上昇トレンドでは上昇→もみあい→上昇という形で上昇を繰り返すことが多く、その上昇局面に出現しやすいのがランウェイアップです。
ランウェイダウン
ランウェイダウン成立の条件
- 1陰線であること
- 2過去数日間の最安値を当日の安値が下回ること
- 3数日間の最高値が当日の高値より下にあること
ランウェイダウンは値動きの水準が切り下がるときに出るローソク足のことで、上の条件を満たせばランウェイダウン成立となります。
下降トレンドでは下降→もみあい→下降という形で下落が続くことが多く、その際によく登場するのがランウェイダウンです。

ローソク足が出現してから数日間が経過しないとランウェイが発生したかどうか判断できないから、過去数日間の最高値を上回る(最安値を下回る)ローソク足が出現したら、そのタイミングでランウェイアップ(ランウェイダウン)を疑おう!
フェイクセットアップ
フェイクセットアップはレンジブレイクが失敗に終わったあとに反対方向への値動きが加速すること。
上の画像のように、チャートがレンジ相場で推移しているときに、ローソク足がレンジの上限か下限を突き破ったかに見えて価格が反対方向に推移している状態のことを指します。
下降トレンドの大底圏や上昇トレンドの天井圏で出現してトレンド転換のシグナルとなることもあり、レンジブレイクの失敗そのものが、値動きが反対方向に向かうシグナルとなるのが特徴です。
フォールスブレイクアウト
フォールスブレイクアウトはこれまで抵抗帯だった高値や支持帯だった安値のブレイクに失敗した値動きのこと。
直近の高値をいったん抜けて上昇したものの下落し、上ヒゲの長い陰線で終わった形や直近安値の更新に失敗して下ヒゲの長い陽線で終わった形を指します。
フォールスブレイクアウトがトレンド相場の天井圏や大底圏で出現すると、その後の反転シグナルやトレンド転換シグナルになるのが特徴です。
7つのプライスアクションのまとめ
ここまで解説したプライスアクションをまとめると下の7つです。
7つのプライスアクション
ピンバー
インサイド
アウトサイド
ランウェイアップ
ランウェイダウン
フェイクセットアップ
フォールスブレイクアウト
FXを始めたころはローソク足の形よりもインジケータに目が行きがちですが、あくまで値動きを読むことがチャート分析の基本!
まずはプライスアクションを知り、値動きの特徴を押さえておきたいですね。

プライスアクションの中でもピンバー、インサイド、アウトサイドの3つは特に重要。支持帯、抵抗帯をブレイクするシグナルとして使われることが多いから、この3つから覚えていこう!
【プロ直伝】今すぐ使えるプライスアクションのトレード方法
ここからはアナリストとして有名な陳満咲杜氏の著書の中からプライスアクションを使った「必勝の売買ポイント」を紹介したいと思います。
プライスアクションを使った手法にはさまざまなものがありますが、今回は底値圏、天井圏を狙った手法を厳選して解説しますね!
底値圏を狙ったプライスアクションの手法6つ
フェイクセットアップ底打ち
条件2:いったんレンジの下限を更新したものの、その後値動きが反転してレンジ上限ゾーンを突破
サイン:フェイクセットアップ
エントリー:当日高値を再更新したら買い
損切り注文:当日安値の下
底値圏でフェイクセットアップを使う手法では、レンジ相場からブレイクアウトが発生した直後のローソク足を見てトレードを行います。
具体的には、値動きがレンジの下限を下回ったものの、その後買いが強くなった結果価格が反転し、レンジの上限を突破したタイミングで買いで新規注文をするといった流れです。実際のチャートで確認してみると、下のような感じですね。
フォールスブレイクアウト底打ち
条件2:翌日が陽線
サイン:フォールスブレイクアウト
エントリー:翌日の陽線の終値の確定前後で買い
損切り注文:翌日が大陽線ならその大陽線の下、小動きなら当日安値の下
フォールスブレイクアウトを底値圏で使う手法とは、値動きが安値を下回った直後のローソク足の形を見てトレードを行うというものです。
具体的には、値動きが一定の価格幅で推移しているときに意識されている安値を下回ったものの、価格が反転し安値を上回り陽線のローソク足が形成されたタイミングで買いの新規注文を行います。実際のチャートで確認すると下のようになります。
インサイド底打ち
条件2:インサイドのローソク足が複数出現
サイン:インサイド
エントリー:インサイド出現後の母線高値を超えたら買い
損切り注文:インサイドの母線安値の下
インサイドを使った手法では、下落トレンド後に発生したレンジ相場のブレイクを狙ってトレードを行います。
インサイドの出現後にインサイドの母線高値をレンジ上限、母線安値をレンジ下限とするレンジ相場内で価格が推移し、その後価格が上限を突破したタイミングで買いの新規注文を行うといった流れです。
レンジ内でインサイドのローソク足が複数出現するほど売り買いが膠着(こうちゃく)していると判断できます。なのでレンジをブレイクしたあとは、抜けた方向に強いトレンドが見られることもあるようです。
実際のチャートで確認してみると下の画像のような流れでトレードを行います。
天井圏を狙ったプライスアクションの手法3つ
フェイクセットアップ天井打ち
条件2:いったんレンジの高値を更新したものの、その後値動きが反転してレンジ下限ゾーンを突破
サイン:フェイクセットアップ
エントリー:当日安値を再更新したら売り
損切り注文:当日高値の上
天井圏でフェイクセットアップを使う手法では、底値圏の場合と同様にレンジ相場からブレイクアウトが発生した直後のローソク足を見てトレードを行います。
値動きがレンジの上限を突破したものの、その後売りが強くなり価格が反転し、レンジの下限を突破したタイミングで売りの新規注文をします。実際のチャートで確認してみると、下のような感じです。
フォールスブレイクアウト天井打ち
条件2:翌日が陰線
サイン:フォールスブレイクアウト
エントリー:翌日の陰線の終値の確定前後で売り
損切り注文:翌日が大陰線ならその大陰線の上、小動きなら当日高値の上
天井圏でフォールスブレイクアウトを使う手法では、値動きが高値を下回った直後のローソク足の形を見てトレードを行います。
具体的には、値動きが一定の価格幅で推移しているときに意識されている高値を上回ったものの、価格が反転し高値を下回り、陰線のローソク足ができたタイミングで売りの新規注文を行います。実際のチャートで確認すると下の画像のような流れです。
インサイド天井打ち
条件2:インサイドのローソク足が複数出現
サイン:インサイド
エントリー:インサイド出現後の母線安値を超えたら売り
損切り注文:インサイドの母線高値の上
インサイドを使った天井圏の手法では、上昇トレンド後に発生したレンジ相場のブレイクを狙ってトレードを行います。
インサイドの出現後にインサイドの母線高値をレンジ上限、母線安値をレンジ下限とするレンジ相場内で価格が推移し、その後価格が下限を突破したタイミングで売りの新規注文を行うといった流れです。
実際のチャートで確認してみると下の画像のような流れでトレードを行います。
プライスアクショントレードのまとめ
プライスアクションの手法6つ
フェイクセットアップ底打ち
フェイクセットアップ天井打ち
フォールスブレイクアウト底打ち
フォールスブレイクアウト天井打ち
インサイド底打ち
インサイド天井打ち
今回紹介した底値圏、天井圏を狙った手法はどれもプライスアクションを使った効果的なトレード方法。実際のチャートからこれらパターンを探してみると意外に多くあることがわかると思いますよ!

チャート分析はあくまで値動きの分析が基本!このプライスアクションを押さえた上でインジケーターを補助的に使うのがいいかもね!
プライスアクショントレードにおすすめのFX会社
最後にプライスアクショントレードにおすすめのFX会社を紹介したいと思います。
プライスアクションを使ってトレードをする際は、MT4でチャートを確認するのがおすすめ。というのも、MT4を使えば下の画像のようにプライスアクションのサインをチャートに表示することができるんです。

慣れないうちは、ローソク足を見てもすぐにプライスアクションを発見できず、売買シグナルを見逃すことがけっこうあるので、こういった機能はFX初心者の方ほど重宝します。
そういうわけで、MT4が使えるおすすめFX会社2つを紹介します。プライスアクションを見逃さずトレードチャンスをモノにしていきましょう!
おすすめポイント
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Point.1
チャート分析ツールMT4が使える
FX取引ツールとして世界中のトレーダーに愛されるMT4が使用可能!YJFX!オリジナルのインジケーターで自分好みのカスタマイズも可能です。
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Point.2
1000通貨対応で1万円からでも取引できる
取引単位が1000通貨単位となっているため、少額からでもトレード可能。10万円未満で始めたいトレーダーにおすすめのFX会社です。
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Point.3
大手ヤフーグループで抜群の安心感!
大手インターネット企業ヤフーが親会社のYJFX!。スプレッドやスワップポイント、スマホアプリなど、総合的なスペックの高さが魅力。

PCツールだけでなく、スマホアプリも使いやすいのがYJFX!の大きな魅力!1000通貨からトレードできるから小さな元手からでも始められるね!
おすすめポイント
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Point.1
MT4でチャート分析と注文が可能
国内でも数少ないMT4が使用可能!FXTFの口座とも連携しており、MT4から直接注文もできる国内FX会社はFXTFだけ!
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Point.2
スプレッドのキャンペーンを定期的に実施!
米ドル/円0.1銭、ポンド/円0.6銭などスプレッド縮小キャンペーンを定期的に実施しています。
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Point.3
口座開設でトレード手法動画プレゼント
マーフィー(柾木利彦)氏によるスパンモデルの解説DVDがもらえる!さらに1ヶ月間コーチング掲示板とメルマガが利用できる特典付き。

MT4から直接注文できるのがイチオシポイント!スプレッド縮小キャンペーンも定期的にやっているから取引コストが気になる短期トレーダーにもおすすめやね!
プライスアクションのまとめ

ローソク足の形や並び方を見るだけでもトレードできるのがプライスアクショントレードの大きな魅力!陳満咲杜氏の著書にはプライスアクションを使った他の手法も紹介されているから気になる方は参考にしてもいいかも!
この記事のまとめ
底値圏、天井圏を狙うならフェイクセットアップ、フォールスブレイクアウト、インサイドを使った手法がおすすめ
プライスアクションでトレードするならMT4が使えるFX会社でトレードしよう
