各国の経済や政治情勢から相場の未来を予測し売買判断に役立てることをファンダメンタルズ分析といいます。
とはいえ、ファンダメンタルズ分析って一体何をしたらいいの?、、、という方も多いのではないでしょうか?
そういうわけで、今回はエフキャン編集部のやっちがファンダメンタルズ分析で押さえておきたいポイントをお伝えします!

小難しいファンダメンタルズ分析をトレードにどう活かすか、わかりやすく解説してるで!
この記事を読んでわかること
ファンダメンタルズ分析をする上で注目しておくべき情報
ファンダメンタルズ分析の活用方法
情報コンテンツが豊富なFX会社
気になるトピックをタップ!
ファンダメンタルズ分析とは?
ファンダメンタルズ分析とは各国の経済や政治状況などから通貨の値動きを予測し売買判断に役立てる手法です。
具体的には、「日本銀行が利下げするから円安になるかも。」だったり「アメリカファーストを掲げるトランプが大統領になったら米ドルへの投資が増えてドル高になるかも。」といったように、さまざまな情報から相場の未来を予測します。
ファンダメンタルズ分析の対象となる情報は、下の画像のように経済指標や要人発言、災害などさまざま。通貨の価格に影響する情報すべてがファンダメンタルズ分析の対象となるわけですね。
そこで、数ある情報の中から価格により大きな影響を与える情報に絞り分析をするのが、ファンダメンタルズ分析のポイントと言えます。
FXのファンダメンタルズ分析で重要なのは政治、経済の2つ
通貨の価格はさまざまな要因で変動しますが、特に値動きに大きな影響を与えるのが各国の政治と経済の2つ。
ファンダメンタルズ分析において、特に注目される情報としては次のようなものがあります。
・各国中央銀行の金利政策(FOMCの政策金利発表など)
・主要国の経済政策
・石油など資源価格の上昇・下落
・各国首脳同士の会談
中でも、アメリカの政治や経済に関する情報は特に重要。
というのも、アメリカは世界最大の経済大国であり、アメリカの政治、経済状況が他国に与える影響がとても大きいからですね。
特に4年に1度行われるアメリカ大統領選挙は注目度大!長期間にわたって価格を一方向に動かすほどの影響力もあるので、必ず注目しておきたいところです。

アメリカ大統領選挙やFOMCの金利発表はFXトレーダーにとって固唾(かたず)を飲んで見守るほどのビッグイベントなんやね!
中長期的に影響を与えるファンダメンタルズ
それでは、ここから実際に過去の国際情勢の変化が相場にどのように影響を与えてきたか確認していきましょう。
こちらは2011年から2017年までの米ドル/円の月足チャートです。

まずチャート上に垂直に引かれた赤ラインに注目してください。この赤ラインのときから相場が右肩上がりに推移していますね。この大きな円安ドル高の動きは2012年12月以降のアベノミクスの影響によるものといわれています。
次に青ラインからの下落は中国の景気悪化と、原油価格の下落、アメリカ景気の不透明感によるもの。
最後の緑ライン以降の急上昇は、トランプ政権が誕生し経済がいい方向に進むとトレーダー達が予測したからといわれています。
このように、政治や経済に関する情報は長期間通貨の価格に影響し続けることが多いので、数か月単位でトレードをする中長期トレーダーの中には、売買判断にファンダメンタルズ分析を取り入れている方も多くいます。
まずはここだけに注目しよう!
売買分析にファンダメンタルズ分析を取り入れるといったものの、いざ始めようと思うと「どの情報から調べればよいのかわからない・・・」という方も多いかもしれません。
そこで、ファンダメンタルズ分析を取り入れる際におすすめなのが、まずアメリカに関連する情報から調べてみるということです。
外国為替取引で圧倒的なシェアを持つ米ドル
アメリカを中心に分析を始める理由は、アメリカが世界最大の経済大国であり、同時に数ある通貨の中でも米ドルの取引高が圧倒的に大きいから。
下の画像は通貨ごとの取引量の割合を示したものですが、全取引⾼の約40%、通貨の組み合わせでも対⽶ドルの取引が全体の約90%を占めており、アメリカが世界に大きな影響を与えていることがうかがえますね。
そのため、アメリカの経済情勢や米ドルの値動きは、ユーロ/円やポンド/円といった米ドルを含まない通貨に対しても大きな影響を与えます。

米ドルの価格に大きく影響する情報だと雇用統計やFOMC、ISM製造業景況指数とかがあるね!これらの経済発表は要チェック!!
最も重要な経済指標は政策金利
また、ファンダメンタルズ分析をする上で各国の政策金利も重要となってきます。
政策金利とは、中央銀行が銀行に貸し付ける際の金利のこと。ざっくりといえば金利が高いと銀行や企業などのお金の貸し借りが少なくなり、金利が低いと借りやすくなるため経済が回りやすくなります。
そして、利上げや利下げとは、中央銀行(日本だと日本銀行)が景気状況に合わせて政策金利を調整すること。わかりやすくするために、具体例を用いながら利上げと利下げについて解説していきますね。
利上げの目的と値動きへの影響
利上げを行った場合、支払う利息が増えるので企業や個人は資金を借りにくくなります。「住宅ローンを借りて家を買う」だったり「企業がお金を借りて工場を作る」といった経済活動が抑制されるんですね。
これだけ見ると、僕たちにとってあまりいいことはなさそうなのですが、実は利上げは個人の消費活動や企業活動が活発なときほど重要なんです。
というのも、景気が過熱すると、急激な物価上昇(インフレ)やバブル経済と呼ばれる不動産価格の急騰や不良債権の増大などの問題が起こりうるので、景気が過熱するまえに利上げを行うことでこれらを防ぐことが可能となります。
要は、利上げとは景気が暴走しないように行う金融政策ってことですね。
利上げが値動きに与える影響
利上げが行われた場合、もらえる金利が増えるので、その国の通貨は投資先としての魅力が増し通貨高になりやすいです。
例えば日本が利上げをしたという場合だと、多くの投資家が円を買うため、結果円高になるといった流れです。
利下げの目的と値動きへの影響
利下げを行った場合、企業は低い金利でお金を借りられるので、銀行からお金を借りて工場などの設備投資にお金を回しやすくなります。その結果仕事が増えて、最終的に僕たちの給料やボーナスも増えることで国内の消費活動が活発になるという流れです。
つまり、利下げとはその国の経済がよくないときに行われる金融政策ということですね。
利下げが値動きに与える影響
利下げが行われた場合、もらえる金利が減るので、その国の通貨は投資先としての魅力が減り通貨安になりやすいです。
例えば日本が利下げをしたという場合だと、「日本が利下げするんだったら金利の高い米ドルに投資しよう」という流れで円が売られ、円安になる傾向にあります。
円はリスク回避通貨のひとつ
もう一点重要なこととして「世界経済の雲行きが怪しいときは円が買われやすい」ということも覚えておきましょう。
日本円は有事の際のリスク回避通貨として扱われており、世界的にネガティブな出来事やニュースがあった際は、資金の逃避先(投資ではなく逃避です)として円が買われやすく、日本の景気や政治状況に関係なく円高になりやすい傾向があります。
実際に、下のコロナショック時の米ドル/円のチャートを見てみても日本円が買われ円高になっていることがわかりますね。

世界経済が不安定なときに買われるってことは日本円がそれだけ信頼されている通貨ってことなんやね!
ファンダメンタルズ分析だけでトレードできるの?
ファンダメンタルズは中長期の通貨の価格に大きな影響を与えますが、エフキャン編集部では下の3つの理由からファンダメンタルズ分析だけでトレードをするのは難しいと考えています。
①為替変動は必ずしもその国の景気に比例しない
株式投資の場合、その企業の業績が株価に大きな影響を与えますが、為替相場はその国の経済情勢とそこまで明確な相関性があるとはいえません。
例えば先ほど紹介した有事の円買いのように、その国の経済情勢とは無関係に価格が動くことも多くあります。
また、アメリカやユーロなどの影響力の強い通貨が他国の通貨に影響を与えること、輸出企業の多い日本のように、通貨安が国の経済にプラスになる場合があることなどを考慮しても、株式投資などに比べて為替の予測は比較的難しいと言えます。
②FXの値動きは通貨同士の相対的なパワーバランス

為替の値動きは2国間の相対的なパワーバランスで決まるという点もFXでファンダメンタルズ分析が難しい理由の1つです。
株式投資の場合、会社の業績がある意味絶対的な指標となりえますが、FXの為替レートは2つの国の通貨の相対的なパワーバランスで決まるので、予測の難易度は高くなります。
また、たとえ両国の情報を分析したとしても、何を持ってA国よりB国が高いと言えるのか?という明確な基準がありません。
為替はさまざまな影響により価格が決まるので、どちらの国のほうがより高くなるという予測はどうしても難しくなってしまいます。
③ファンダメンタルズ分析だけではルールを決められない

売買のタイミングを決めづらいのもファンダメンタルズ分析だけでトレードするのが難しい理由です。
テクニカル分析では、ラインに価格がタッチしたときに買う、テクニカル指標がシグナルを発したときに売るといったように、明確な売買タイミングを決めることができます。
その点ファンダメンタルズ分析では、どのタイミングで利益確定、損切りすべきかの基準がないので、売り買いを行うタイミングが決めづらいといえます。
アナリストの多くはテクニカルとファンダメンタルズのハイブリッド型
上で述べた3つの理由から、エフキャン編集部ではファンダメンタルズ分析に加えて、テクニカル分析も売買判断に取り入れることを推奨しています。
実際に多くのアナリストもテクニカル分析と併用して売買判断をしていることが多いので、ファンダメンタルズ分析はテクニカル分析と併用するのがおすすめですね。

テクニカル分析と組み合わせれば、より根拠のあるトレードができるってことやね!
ファンダメンタルズ分析はどう活用するの?
大きな経済指標や政治的イベントには注意しよう!
特に数日の間で売買を繰り返す短期トレーダーの場合、中長期的なファンダメンタルズはトレードにあまり影響しません。
ですが、要人発言や重要な指標発表はリアルタイムの為替レートに大きく影響するためチェックしておく必要があります。
中でも米ドル、ユーロは他の通貨の値動きに大きく影響するので、日頃からこれらの国の経済指標、金融政策、政治状況に注目しておき、対応するようにしておきたいですね!
ファンダメンタルズ分析をしないのも一つの方法
これは考え方の問題ですが、トレーダーの中にはテクニカル分析のみを用いてトレードをする人もいます。
というのも、中長期的なファンダメンタルズはすべて価格に内包されているという考えから、価格の予測に必要なのはチャート分析だけ!というトレーダーも多くいるからです。
ファンダメンタルズ分析による予測は難しいという見方から、テクニカル分析に割り切ってトレードすると決めてしまうのもいいかもしれません。
ファンダメンタルズ分析におすすめできるFX会社
最後に、ファンダメンタルズ分析を行う上で役立つおすすめのFX会社を2社紹介したいと思います。
どちらも多くのトレーダーに愛用されている人気会社なので、会社選びに役立ててください!
おすすめポイント
-
Point.1
見るだけでFXの基本が身につく動画コンテンツ
FXの基礎知識や元為替ディーラーによる為替予測を動画で定期配信中!動画を見るだけでFXに必要な知識や相場見通しが一通り学べます!
-
Point.2
スプレッド縮小キャンペーンを定期的に開催!
業界最狭水準のスプレッドをさらに狭く提供する「スプレッド縮小キャンペーン」を定期的に開催。短期トレードで取引コストを抑えたい方にぴったり!
-
Point.3
最大10万3000円がもらえるキャンペーン
業界トップクラスの口座開設キャッシュバックキャンペーンを開催中!①スマホアプリログイン②入金10万円③マネ育FXスクール条件達成の3つで3000円がすぐにもらえます!

為替のプロが情報をどう分析しているのか学べるのは嬉しい限りやね!元ディーラーやアナリストの考えを取り入れながらファンダメンタルズ分析を上達させていこう!
おすすめポイント
-
Point.1
種類豊富なアラート機能
重要度別に経済指標の発表を通知する機能や急な相場変動時にアラート通知をくれる機能を搭載!アラート機能を使ってトレードチャンスをモノにしよう!
-
Point.2
テクニカル指標が充実したスマホアプリ
2020年7月にリリースされたスマホアプリ「外貨ex」はシンプルで見やすいレイアウト、多彩なテクニカル指標を備えた高機能なFXアプリです!
-
Point.3
トレードでPayPayか現金がもらえる!
1万通貨ごとのトレードでPayPayが付与!もちろん貯まったPayPayはコンビニや提携ショップで利用できます!

アラート機能を使えば大事な経済指標も見逃さずに済むね!他にもリミッター通知、相場変動時通知などの機能を使えばトレードチャンスも逃さず売買できる!
FXファンダメンタルズ分析のまとめ

中長期の値動きを予測するのに活用したいファンダメンタルズ分析。テクニカル分析一本でトレードする場合でも経済発表などの情報は確認しておこう!
この記事のまとめ
ファンダメンタルズ分析とはその国の政治や経済情勢などから将来の値動きを予測する分析手法
まずはアメリカの政治や経済情勢を調べることから始めてみよう!
ファンダメンタルズ分析を始めるならテクニカル分析と併用するのがおすすめ